資産価値を最大化する「メーカー」とモデルの選び方
カメラやレンズは、技術革新が早いため、売却のタイミングとブランド選定が資産価値を大きく左右します。
高く買取ってもらうためには、市場で需要が高く、相場が安定している「メーカー」と「モデル」を見極める視点が不可欠です。
メインの「メーカー」と市場の傾向
現在、中古カメラ市場の相場を牽引しているのは、ミラーレスへの移行に成功している主要3メーカーです。
Canon(キヤノン)
かつての一眼レフ市場を席巻したEOS 5Dシリーズは安定した需要がありますが、現在はミラーレスのEOS Rシリーズ(R5, R6など)が非常に高値で取引されています。
特にRFレンズは新しい技術が詰まっているため、中古でも価値が落ちにくい傾向があります。
Sony(ソニー)
ミラーレス市場をリードしてきたα7シリーズ(α7R V, α7 IVなど)は、常に高いリセールバリューを誇ります。
ソニーは技術の進化が特に速いため、手放すことを決めたら、新型が出る前に売却するのがおすすめです。
Nikon(ニコン)
伝統的な一眼レフのDシリーズ(D850など)は根強い人気がありますが、今後はミラーレスのZシリーズ(Z 9, Z 8など)と、そのZマウントレンズが相場の中心になっていくでしょう。
2点の状態で判断される査定測定項目
カメラの査定は非常に詳細で、目に見える外観だけでなく、内部の動作やセンサーの状態まで細かくチェックされます。
外観の状態:傷と清潔感
最も単純ながら査定額に直結するのが、ボディやレンズ鏡筒の傷やスレです。
外観の清潔感
ホットシューやマウント部の金属端子に付着したホコリや汚れは、事前にエアブロアーや乾いた布で丁寧に除去しておきましょう。
液晶モニターの保護
液晶モニターに保護フィルムを貼っている場合は、査定時に剥がさずそのままにしておきましょう。
フィルムを貼っているだけで大切に使っていたという印象を与えられます。
内部の状態:センサーと動作
内部で最もシビアに見られるのが、写真の品質に直結するイメージセンサーのコンディションです。
センサーのホコリ・カビのチェック
センサーにホコリやカビが付着していると、クリーニング代が減額対象となります。
カメラのクリーニング機能で簡単なゴミを除去するか、専門の業者に依頼して清掃を済ませておくと、査定がスムーズです。
カビは特に大きな減額要因となるため、湿度管理は必須です。
シャッター回数と動作の確認
シャッター回数は、カメラの消耗度を示す指標のため、回数が少ないほど高額査定になります。
ズームリングやピントリングがスムーズに動作するか、異音がないかを確認しましょう。
3つの付属品で高価買取を確実にする
時計や釣具と同様に、カメラも付属品の完全性が査定額を大きく引き上げます。
保証書と元箱の重要性
元箱(純正ボックス)、メーカー保証書、そして購入時のレシート(納品書)は、セットで揃えておくことで「完品」として扱われます。
特に元箱は、モデル名やシリアルが記載されているため、絶対に捨てないでください。
純正バッテリーとストラップ
予備バッテリーや純正の充電器、メーカーロゴ入りのストラップなど、購入時に付属していたものは全て揃えておきましょう。
これらが欠けていると、そのぶんの費用が減額されます。
保護フィルターとキャップ類
レンズの場合、フロントキャップ、リアキャップ、そして装着していた保護フィルターも揃えておきましょう。
保護フィルターをつけたまま売却すると、レンズを大切に使っていた証拠にもなり、査定士の印象が良くなります。