データを安全に移行するバックアップのスマート手順
新しいスマートフォンへの買い替えは気分が高まるものですが、その前に最も重要なタスクが、旧端末からのデータ移行、すなわちバックアップです。
データ移行の手間を最小限に抑え、情報漏洩のリスクをゼロにするためのスマートな手順を解説します。
iPhoneのバックアップ方法
iPhoneユーザーにとって最も合理的で手間がかからないのが、iCloudまたはPC(Finder/iTunes)を使ったバックアップです。
iCloudを使ったクラウドバックアップ
設定アプリからiCloudを選択し、「iCloudバックアップ」をオンにします。
Wi-Fi環境下であれば、自動的にデータがサーバーに保存されます。
この方法の最大の利点は、PC不要で完結し、新しいiPhoneでも同じApple IDでログインするだけで簡単に復元できる点です。
PCを使ったローカルバックアップ
より確実な方法を求めるなら、MacのFinder(WindowsはiTunes)に接続して行うローカルバックアップです。
この際、「ローカルのバックアップを暗号化」にチェックを入れてパスワードを設定することで、パスワードやヘルスケアデータといった機密情報も確実に引き継げます。
Androidのバックアップ方法
Androidも、Googleアカウントを利用したクラウドバックアップが主流です。
Google OneまたはGoogleドライブの活用
設定アプリの「Google」項目から「バックアップ」を選択し、有効にしてください。
写真や動画はGoogleフォトに、連絡先やカレンダーデータはGoogleアカウントに自動で紐づけられます。
大容量のデータがある場合は、Google Oneなどの有料サービスを利用すると、より多くのデータを一元管理できて安心です。
情報漏洩を防ぐ初期化と解除手順について
バックアップが完了したら、買取に出す前に必ず端末を工場出荷時の状態に戻す「初期化」を行います。
ただし、単に初期化するだけでは不十分で、買取価格に直結する重要な設定解除がOSごとに必要です。
買取時に必須の「アクティベーションロック解除」
iPhoneの場合、初期化の前に必ず「iPhoneを探す」をオフにする必要があります。
これがオンのままだと、その端末はアクティベーションロックがかかった状態となり、次の所有者が利用できなくなるため注意しましょう。
iPhoneの解除手順
設定アプリ > ユーザー名 > 「探す」 > 「iPhoneを探す」をオフにし、Apple IDのパスワードを入力して無効化します。
その後、「すべてのコンテンツと設定を消去」から端末を初期化します。
Android端末の保護機能解除と初期化
Androidの場合も、端末保護機能(ファクトリーリセットプロテクション:FRP)を解除する必要があります。
Androidの解除手順
設定アプリ > 「アカウント」から使用していたGoogleアカウントを削除します。
アカウントが残っているとロックがかかる可能性があるため、必ず削除してください。
その後、設定アプリ > 「システム」 > 「リセットオプション」 > 「全データを消去(初期状態にリセット)」を実行します。
買取価格を最大化するチェックリスト
初期化と解除が完了したら、買取店に持ち込む前に最終チェックを行いましょう。
SIMカードとSDカードの抜き取り
物理的なSIMカードや、内部に挿入したSDカードは、初期化ではデータが消えないため、必ず抜き取りましょう。
本体の清掃と付属品の準備
買取価格を上げるために、画面や充電ポート、スピーカーの穴に溜まったホコリを取り除いてください。
元箱、充電器、説明書といった付属品が揃っていると、査定額がアップします。
今紹介したスマートな手順を踏むことで、大切なデータを守りつつ、旧端末の資産価値を最大化できますよ。